特定外来生物(ヒアリ)について
ヒアリ(火蟻)に関するお知らせ
1 ヒアリとは
ヒアリは毒針を持ち、刺されると火傷のような激しい痛みを生じるため火蟻の名があります。刺された場合に強度のアレルギー反応を引き起こし、最悪の場合は極めてまれですが死に至ることもあるため、国際的に世界の侵略的外来種ワースト100に定められており、環境省の外来生物法では特定外来生物に指定されています。ヒアリは南米原産ですが、近年では中国南部、台湾、アメリカ、オーストラリア等の国々に生息し、平成29年5月以降、尼崎市、神戸市、大阪市等で海外から船舶で運ばれてきたコンテナに紛れ込んできたのを発見されています。
アリは私たちの身近に存在し様々な種類がいます。日本には在来のアリは270種以上いて生態系にとって重要な役割を担っています。中にはヒアリと同じ赤茶色や見かけの似た日本産アリもいます。現在のところ、貨物船接岸の港やコンテナの発着場所などは積極的な監視・駆除等が必要ですが、それ以外の場所では神経質になって全てのアリを怖がったり駆除する必要は無く、通常の防虫対応を行い冷静に対応してください。
2 ヒアリの特徴
・ 全体的に赤茶色でつやがあり、腹部が黒っぽい赤色
・ 体長は2.5mm~6mm程度
・ 大きさにばらつきがあり色々な大きさのアリが混じっている(日本のアリは、個体の大きさが均一である)
・ 足が6本ある
・ 胸部と腹部の間に2節のコブがある
・ お尻の毒針で何回も刺す。
・ 土で高さ約50cm、直径約60cm程度のドーム状の巣を作る(土で大きなアリ塚を作る日本のアリはいません)
3 ヒアリのようなアリを見つけたら
・ ヒアリを素手で触らない
・ ヒアリの場合、少しでも刺激すると、かなり攻撃的に一斉に襲ってくる恐れがあるため、アリ塚(巣)は刺激しない。
・ 数匹の場合で可能な場合は、刺されないように注意して、市販のアリ用スプレー式殺虫剤(蚊用・ゴキブリ用でも可能)やアリ用粉粒剤をまいて殺虫し、アリが確実に死滅したのを確認し、(1)死がいを小瓶やフイルムケース等の密閉容器に入れるか、(2)死がいをセロテープに閉じ込めるように貼り付けて保存し、下記の問い合わせ先に連絡して下さい。
・ 集団や巣を見つけた場合は、踏みつけたり巣を壊したり刺激を与えないで、下記の問い合わせ先に連絡して下さい。
<連絡先>兵庫県自然環境課自然環境保全班(078-362-3389)又は環境省近畿地方環境事務所野生生物課(06-4792-0706)に連絡する。
関連リンク 環境省近畿地方環境事務所 野生生物課 (ヒアリの写真と解説等)
4 防除方法
・ ヒアリは他のアリと同様に、市販されている通常のスプレー式殺虫剤(アリ用・蚊用、ゴキブリ用でも可能)やアリ用粉粒剤で駆除できます。
・ 熱湯をかけても殺虫できます。
5 もしヒアリに刺されたら
(症状)
・ ヒアリに刺された瞬間は熱いと感じるような激しい痛みを覚え、水泡状に腫れ、その後、膿が出ます。
・ 人により症状が違いますが、部分的、又は全身にかゆみを伴う発疹(じんましん)が現れることがあります。
・ 割合は低いですが、重度の場合は刺されてから数分から数十分の間に息苦しさ、声がれ、激しい動機やめまい等を起こすことがあり、進行すると意識を失うこともあります。これらの症状が出た場合には重度のアレルギー反応(アナフィラキシー)の可能性が高く、処置が遅れると生命の危険も伴います。
(対処)
・ 刺された直後20~30分程度は安静にして体調に変化がないか注意して下さい。必要に応じて患部へ薬を塗布し冷やして下さい。容体により皮膚科、内科、小児科など 適切な医療機関を受診して下さい。受診の際には医療機関に症状と「アリに刺されたこと」をお伝え下さい。
・ 重度の症状になるのは稀ですが、症状が急速に進む場合があるので、迅速に近くの医療機関(救急受け入れのある病院であればなお良 い)へ行き「アリに刺されたこと」「重度のアレルギー反応(アナフィラキシー)の可能性があること」を伝え、すぐに治療 してもらいます。
・ ヒアリに刺されてアレルギー反応が出る割合は少ないですが、アレルギー反応は誰でも出る可能性はゼロでは無いので注意して下さい。 ハチ毒アレルギーを持つ方は、悲観する必要は有りませんが注意して下さい。
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