高砂市水道事業100周年記念誌
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高砂市水道事業 100周年記念誌3.鐘淵紡績への給水開始と水利統制〈1934年〜1936年〉 そこで内務省は、高砂町の上水道拡張計画の審査についても、兵庫県と慎重に協議を重ねた。1934(昭和9)年11月内務省の意向により、兵庫県から水利統制案が示された。 しかし、この案が高砂町の意に添わなかったため、数か月調査検討を行った案をもとに、地元関係者とも交渉を重ねた。 高砂町と地元関係者との交渉の結果、ようやく了解を得たため、知事に申し出を行った。こうして兵庫県は1936(昭和11)年7月、加古川下流河水統制計画の認可申請を内務省に提出、同年9月に内務大臣の認可があり、高砂町が出願した河水引用工作物設置並びに河水使用願も同年10月20日に県知事の許可を受けた。 なお、加古川河水統制による堰堤が完成するまでの暫定措置として、既設施設の給水余分を鐘淵紡績人絹工場に供給することとなり、浄水場に送水施設を築造する計画を立案し、1935(昭和10)年7月1日に工事に着手し、1936(昭和11)年1月30日工事が竣工し、2月1日より給水を開始した。44・鐘淵紡績との契約書・当時の新聞記事

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