エコラムvol.4 地産地消
「地産地消」は、主に農作物などの消費手段に使われる言葉で、「地域生産・地域消費」の略語です。地域で育った恵みを消費することで地元への愛着が増すほか、生産の工程や苦労を知ることで食物を大切にする気持ちをはぐくむなど、食育の大きな役割を果たしています。また、輸入品や国内でも遠くで生産されたものを消費するには、必ず輸送という手段が必要になり、船や車など、どのような輸送手段でもCO2が排出されます。
輸送を省くことでCO2削減が可能となり、環境保全の面でも大きな効果を兼ね備えていることになります。輸送時間がかからないため、収穫から消費者の手元へ届くまでの時間が短いということも大きな特徴です。鮮度が保たれることで、自然の恵みをよりおいしくいただくことができますね。
実は、エネルギー分野にも共通していて、近年「エネルギーの地産地消」にも注目が集まっています。
遠くの発電所から送電された電気を使うのではなく、地域にある再生可能エネルギーを利用し、必要な電力を作り出して使う試みのことです。食物と同じくその地域の気候や産業に合わせて発電し、利用するというものです。
例えば、施設の一部を利用して太陽光発電設備を設置し、その施設で使う電気をまかなうことも地産地消です。これは、災害時でも電力を確保する「分散型電源」というリスク対応の考え方にも通じています。
日々必要な食物やエネルギーをすべて地産地消することは難しいですが、お買い物のときに「高砂産」を目にしたら、ぜひ手に取って、地元の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(広報たかさご平成27年11月号掲載)
更新日:2023年06月12日