エコラムvol.12 マイクロプラスチック

更新日:2023年06月12日

海に面した高砂に住む私たちにとって、ごみのない美しい海を見るのはとても気持ちのいいものです。しかし、その海に大きさ5ミリ以下のプラスチック、つまり「マイクロプラスチック」が大量に漂っていることが研究で明らかになり、環境問題として注目を集めています。

 

この「マイクロプラスチック」はどこから来たのでしょう。大きく分けると2つあります。

1.ビニール袋、プラスチック包装、発泡スチロールなど、もともと大きなサイズで製造されたプラスチックが、投棄や流出によって海に流れ込み、紫外線や研磨による劣化で小さくなったもの。

2.研磨剤、洗剤、化粧品、歯磨き粉などに「マイクロビーズ」として含まれる、もともと小さなプラスチックが、下水処理などでは取り除けず、海に流れ込んだもの。

 

では、なぜ「マイクロプラスチック」が環境問題なのでしょうか。

 

それは、プラスチックが有害な化学物質を吸着しやすい性質があるためで、食物連鎖を通して貝類や魚類、そしてそれを食べる鳥類にさまざまな影響が出ていると考えられています。

 

現在、国際的な取り組みが始まったところで、人体への影響について科学的な証明はされていませんが、将来影響がないとは断言できません。ごみを簡単に捨てないことはもちろん、多少不便でもプラスチック製品をできる限り使わず環境に残らない素材を選ぶなど、私たちの消費生活を見直すことも必要ではないでしょうか。

 

(広報たかさご平成29年4月号掲載)