エコラムvol.13 雨水利用
生命を育む大切な水。地球は「水の惑星」とも言われています。地球上の水の97パーセントは海水、残りの3パーセントが淡水ですが、淡水のほとんどが、南極や北極に氷として存在しているので、湖や川にある淡水は、地球上の水のわずか0.3パーセントしかないそうです。
私たちは日々、工業、農業、生活、さまざまな目的で、たくさんの水を使います。日本ではその水を、空から降ってくる雨、雪から得ています。
私たちが普段の生活で使う水道水は、蛇口をひねると使える便利なものですが、そのために、エネルギーを使って浄水場で水質管理し、水圧をかけているのです。
よく考えると、私たちの生活の中には、水道水ほどの水質を必要としない水の使い道もあります。例えば、庭木など植栽への水やりはどうでしょう。水道水でなくてもよい目的に、雨の水を利用しようという考え方を「雨水利用」といいます。
都市化が進み、田畑が減り宅地化され、道路の舗装が普及し、地下に雨水がしみ込むことが少なくなっています。その結果、大雨のとき、大量の雨水によって道路冠水や浸水などの被害が発生してしまうことが知られています。
限られた資源を無駄づかいしない「雨水利用」の考え方と、大雨への対策とを合わせ、建物の地下や個人の住宅に貯水タンクを設けようとする動きが広がっています。高砂市には、建物に雨水貯留タンクを設置する人に一部助成する制度がありますので、ご検討ください。
(広報たかさご平成29年5月号掲載)
更新日:2023年06月12日