エコラムvol.26 廃プラスチック

更新日:2023年06月12日

外国政府による輸入規制をきっかけに、国内外で関心を集めるようになった、廃プラスチック。その文字のとおり、使用後に廃棄されるプラスチックを「廃プラスチック」といいます。

現在までに生産されたとされるプラスチックの総量は約83億トン、そのうち約63億トンはすでに廃棄されたといわれています。廃棄といっても、リサイクルや焼却など手段はさまざまですが、自然環境の中へ捨てられてしまうプラスチックもあります。中でも、海への投棄・流出、いわゆる「海洋プラスチック」問題は、世界中で深刻化しています。

 

プラスチックは軽くて丈夫で腐食にも強いほか、断熱性や遮断性も優れており、その利便性や効率性は、もはや私たちの生活から切り離すことはできません。また、自動車部品や貨物の内容物にプラスチックが多く使われることによって軽量化が実現したことで、シーオーツーの削減にもつながり、環境負荷低減の一助にもなっています。

 

しかし、腐食や衝撃に強いという特性は、一方で分解されにくいということでもあります。廃棄されたプラスチックが分解されずに長く残り、環境や生態に悪影響を及ぼすことが問題視されています。

 

私たちがプラスチックと共存するためには、ルールを守ることや工夫が必要です。

まずは、正しい廃棄方法を選ぶこと。プラスチックに限らず、廃棄はルールを守って適正な処分を心がけなければ、環境負荷の増大を招くこともあります。

そして、廃棄につながるプラスチックの利用を控えること。マイボトルや買い物袋の持参、簡易包装への協力、不用な無料提供は断るなど、すぐに削減できる廃プラスチックは身の周りにあふれています。最近では、使い捨てストローの使用中止を決めた企業もありますね。

 

一人ひとりの正しい選択は、環境を守ることはもちろんのこと、このような社会の大きな変化にもつながるのではないでしょうか。

 

(広報たかさご令和元年7月号掲載)