エコラムvol.35 住宅用蓄電池
電気を充電して蓄え、繰り返し使用することができる電池を蓄電池といいます。スマートフォンやパソコンなどに内蔵されているバッテリーも蓄電池の一種です。
近年、家庭で電気を蓄えることができる住宅用蓄電池が注目されています。住宅用蓄電池には、大きく分けて次の3つの役割があります。
1.「余らせて売る」から「うまく活用する」
自宅の太陽光発電などの再生可能エネルギー電源が必要以上に発電した時、使い切れない電気を住宅用蓄電池に蓄えておき、必要な時に利用することができます。前回のエコラムで紹介した「卒FIT」つまり固定価格買取制度が終了したあと、余った電気は、「売る」から蓄電池により「蓄えて自宅で消費する」ことに変えることができます。
2.防災に役立てる
災害などで停電が発生した場合、住宅用蓄電池に電気を蓄えておけば、非常用電源として使うことができます。災害時には、食料の冷蔵、携帯電話の充電などが困難になることが想定されますが、蓄電池があれば家電品の必要最低限の電源を確保することができます。
3.電気代の節約が可能
電気料金が安い夜の時間帯に蓄電池に充電し、蓄えた電気を電気単価の上がる昼間の時間帯に利用することで、電気代を節約することができます。
電気の需要量は、時間帯によって大きく変動します。ピーク時の電力供給を住宅用蓄電池から賄う家庭が増えれば、発電所の発電設備も効率的な運転ができ、電気のエコな利用を促すことができます。
また、電気を発電所から市街地まで送る際には、多くの送電ロスが生じます。太陽光発電など各家庭で発電した電気を住宅用蓄電池に蓄え、家庭内で使用することで、送電ロスも最小限に抑えることができます。
蓄電池を活用すれば、地産地消の効率的な電力利用を促進し、より一層エコにつながるといえるでしょう。
(広報たかさご令和3年2月号掲載)
更新日:2023年06月12日