「十輪寺」副住職 西田公亮さん
縁の輪2024 -移住・定住編-
高砂市で活躍する人物やゆかりのある人物にフォーカスし、人々の活躍を通して本市の魅力をお伝えしていきます。
~ お寺をより身近な存在に ~
「十輪寺」副住職 西田公亮さん
高砂町にある十輪寺は、兵庫県の重要文化財、高砂市指定文化財に指定されるお寺です。二重になった本堂の屋根と仁王門は必見。2か月に一度開催される「マルジュウマルシェ」や版画カレンダーの作成など、様々な取り組みをされている副住職の西田公亮さんにお話を伺いました。
副住職への道
大学卒業後、実家である十輪寺に従事し、今年で6年になります。元々はこのお寺を継ぐつもりはなかったんですが、ご縁があって仏教系の大学に入学し、勉強を始めたことがきっかけで仏教の面白さに気づきました。それから、仏教を伝えられる立場にある、この仕事に興味を持つようになったんです。
日々の活動
一枚一枚、手刷りの版画カレンダー
仕事内容としては、檀家さんのお家でのお勤め、法事やお葬式、お寺の行事などがあります。高砂市を中心に、加古川、明石など、遠いところでは奈良に行くこともあります。
名誉住職である祖父から引き継いだ手彫り・手刷りの版画カレンダーを皆さんにお渡しし、それを元に法話をさせていただいたり、お悩みをお聞きしたり。心のどこかに安心をつくり、心の拠り所としていただくのがお寺の役目です。
より身近な存在に

こちらのチラシも副住職の作品!
最近、「マルジュウマルシェ」というイベントを始めました。高砂市内には、キッチンカーなど、出張型のお店をされている方がたくさんいらっしゃいます。それを多くの方に知ってもらうきっかけを、ここ高砂町で作りたいという思いで始めました。
美味しいものを食べるもよし、お寺で法話を楽しんでいただくのもよし、重要文化財に触れてもらうもよし。お寺は敷居が高いと感じる方にも、お寺に入ってもらうきっかけになれば。より身近なものに感じてもらえれば嬉しいですね。
伝統を守りながら
今後叶うのであれば、父である住職の後を継ぐ形になると思います。宗教を礎とする仕事で世間からの風当たりが強くなるなか、どれだけ人々の心の拠り所になれるのかが問われているように感じます。
皆さんの心の拠り所となれる、相談しやすいお寺に。これまで守り続けてきた伝統を守りつつ、時代に合った、柔軟性のあるお寺でありたいと思います。
プロフィール
「十輪寺」 副住職 西田公亮さん
高砂市生まれ、高砂市在住。30歳。大学を卒業後、実家の十輪寺で副住職として従事する。十輪寺の伝統を守りつつ、より身近に感じられるお寺を目指し、様々な活動に挑戦している。【取材:令和6年6月25日】
更新日:2025年02月03日