とうふ屋「豆心亭」 店主 永田勝巳さん
縁の輪2024 -移住・定住編-
高砂市で活躍する人物やゆかりのある人物にフォーカスし、人々の活躍を通して本市の魅力をお伝えしていきます。
~ 日本一の豆腐を目指して ~
とうふ屋「豆心亭」 店主 永田勝巳さん
今年、第8回全国豆腐品評会近畿大会「絹ごし豆腐の部」で最優秀賞“金賞”を受賞した豆腐店が、ここ「高砂市」にあります。JR曽根駅から徒歩1分の場所にお店を構える「とうふ屋 豆心亭(まごころてい)」。日本一を目指し、日々豆腐作りに励む店主の永田さんにお話を伺いました。
店主の永田さん
豆腐屋の始まり
とうふ屋豆心亭は先代が2000年に創業し、今年で24年目になります。創業前、先代が商品のパッケージやラベルに携わる仕事をしていたところ、取引先の豆腐屋が店じまいすることになり、それを引き継ぐ形で一から豆腐作りを始めたそうです。
私は長崎県の出身で、結婚を機に高砂市へ移住してきました。同時に義父(先代)が営む豆心亭で働き始め、義父が亡くなった後は2代目としてお店の味を引き継いでいます。
当店自慢の・・・
当店の豆腐のこだわりは主に3つ!
・地元の大豆「佐用のもち大豆」を使用すること。 ←甘味が強く、使用する水と相性が良い!
・濃度の高い豆乳を使用すること。 ←濃厚な豆腐の秘訣。
・「岩部の天然水(姫路市香寺町)」を使用すること。 ←週に3度汲みに行っています。
おいしそうな豆腐や総菜がたくさん!
初めての方におすすめするなら、まずは絹ごし豆腐でしょうか。舌触りが良く、クリームチーズのような滑らかな触感が特徴です。まったりとした甘さが際立つよう、まずは塩で食べてみてください。次に木綿豆腐。スーパーで売っている木綿豆腐はボソボソしていて、あまり美味しくないイメージがあって。そのイメージを覆すために、冷ややっこでも食べられるような、ぎゅっとおいしさが詰まった木綿豆腐を目指しました。すべての商品において、味はもちろんのこと、手に取りやすい価格設定を心掛けています。
お店に足を踏み入れると出汁の良い香りが…
前職では調理師をしていたこともあり、店内では豆腐以外にも様々な総菜を製造・販売しています。一番人気は、継ぎ足した出汁が決め手のおでん。寒い季節だけでなく、一年を通して人気があるんですよ。
日本一への挑戦
豆腐作りに携わって10年程がたち、ようやく自分の思い通りの豆腐を作れるようになってきました。そこで今年は、「日本全国の豆腐屋が集まり今年一番うまい豆腐を決める“全国豆腐品評会”」に初めて出品してみることに。品評会に向け、機械で濾せる豆乳の濃度の限界に挑戦しました。しかし、濃度を濃くすれば歩留まりが悪くなり、単価が高くなる。さらに、豆乳を濾すのに時間がかかり、人件費も高くなる。一見単純なことのようですが、実際にやってみると簡単ではありません。試行錯誤を重ねた結果、地方予選の近畿大会では「絹ごしどうふの部」の最優秀賞である“金賞”をいただきました。まさか金賞をとれるとは思っていなかったので、びっくりしましたね。その後、全国大会では、優秀賞(入賞)をいただきました。来年こそは、全国大会での金賞受賞・・・「日本一」を目指し、ますます精進していきます。
先代との約束を胸に
お店の看板に描かれた、先代のイラスト
先代が息を引き取る寸前に「日本一をとる」という約束をしたんです。この約束を果たすべく、まずは日本一をとりたいです。ゆくゆくは、ここ高砂で地元に根を張りながらも、神戸方面に進出していきたいですね。高砂市から新しい風を吹かせ、豆腐業界も、そして地元も、さらに盛り上げていきたいです!
夫婦二人三脚で営むとうふ屋「豆心亭」。自慢の豆腐を手に。
プロフィール
とうふ屋「豆心亭」 店主 永田勝巳さん
昭和46年生まれ、53歳。長崎県出身。結婚を機に高砂市に移住し、義父(先代)が営む豆腐屋で働きはじめる。先代が亡くなった後2代目としてお店を継ぎ、妻と二人三脚で豆腐作りに励んでいる。第8回全国豆腐品評会(2024年開催)近畿大会では、「絹ごし豆腐の部」で最優秀賞“金賞”を受賞した。【取材:令和6年11月15日】
更新日:2025年02月03日