施政方針(令和6年6月定例市議会)

更新日:2024年06月10日

1 はじめに

令和6年6月定例市議会の開会にあたり、今後の市政運営に対する私の所信の一端を申し述べ、市議会議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げたいと思います。

先の市長選挙において、市民の信託を受け、4月13日に第20代高砂市長に就任いたしました。再び市政運営を担わせていただく機会を得ましたことは、誠に光栄であるとともに、身の引き締まる思いであります。

4年前の所信表明で申し上げました「先人たちが築かれた、歴史と文化にあふれたふるさと高砂をより一層良くしたい」という思いは、この4年間、いささかも揺らいでおらず、議員各位、並びに市民の皆様のご協力をいただきながら、決意を新たに、市政発展のため、まい進する所存でございます。

その上で、昨年度から、連続して本市職員の不祥事事案が起こったことにつきましては、市民の皆様に深い心配とご迷惑をお掛けし、また、信頼を裏切るようなこととなり、市長として、大変深く受け止めております。

今後、職員がこのような不祥事事案を起こさぬよう、様々な点から再発防止に向けて取り組み、職員に対して法令順守の徹底を改めて意識付けるとともに、市民の皆様の市政に対する信頼回復に向け、職員全員が一丸となって、全力で取り組んでまいります。

2 今後のビジョン

任期1期目では、「日本一住みたいまち たかさご」を目指し、「安全・安心で健康なまちづくり」、「教育環境の整備されたまちづくり」、「持続可能なまちづくり」の3つを基本的な考えとして、施策を進めてまいりました。

これまで、本市の重要な課題としておりました、人口減少に関連する課題につきましては、令和5年に公表された国立社会保障・人口問題研究所による将来人口推計において、本市におきましては、前回の結果から上方修正される見込みとなったものの、他市町と同様に人口減少が見込まれており、引き続き対応が必要な状況であると言えます。

このような状況のなか、「人口減少を緩やかにする」、「人口減少社会においても幸福に暮らせるまちづくりを進めていく」ことが重要であり、2期目におきましては、先輩世代・現役世代・未来世代 全ての皆様の「笑顔あふれるまち たかさご」を目指してまいります。

令和6年3月の提案内容の概要説明において申し上げました、これまでの取組及び令和6年度の当初予算に加え、ここでは2期目で特に大きく歩みを進めていきたい取組を、3つの基本的な考えとして申し上げます。

3 基本的な取組方針

【1 夢がかなうまちづくり】

まず、一つ目として「夢がかなうまちづくり」を進めます。

近年は、あらゆるものが目まぐるしく変化し、先行きを見通すことが難しい時代と言われております。

そのような時代において、未来を担っていく子どもたちが、社会の創り手となっていくための、質の高い環境を整備し、人材を育てることが、持続可能な社会を維持し、発展させていくことに繋がっていくと考えます。

教育関連の施策では、社会的な課題となっている不登校問題への対策として、教室に入りづらい児童が校内で過ごすことのできる居場所の設置、指導補助に関わる不登校指導補助員の配置を当初予算でも計上しておりますが、加えて、教育センターに設置している「のびのび教室」を、市役所南庁舎の一室に、サテライト教室として増設するとともに、不登校問題等相談員を増員することで、不登校傾向のある児童生徒の社会的自立を支援する体制を強化してまいります。

また、経済的理由等により、十分な学習の機会が与えられない生徒への学習の援助や、日常生活の改善を行う学習・生活支援事業を実施することにより、将来的に自立した生活力の向上を図ります。

現在、市内小中学校における防水改修や空調改修、老朽化に伴う校舎の修繕等による安心して学べる安全で快適な教育環境の整備を進めておりますが、長期的な視点において、施設の長寿命化や建替え等の老朽化への対応が、今後の課題となっています。

また、少子化に伴う、児童・生徒数の減少から、一部の学校では一学年単学級となることが見込まれており、教育面における課題となっております。

これらの課題を踏まえ、適正規模・適正配置及び今後の教育に対応しうる柔軟でかつ魅力的な学校施設のあり方について、教育委員会とともに検討してまいります。

教育委員会が策定する第4期高砂市教育振興基本計画と並行し、国の教育振興基本計画をはじめとした、様々な計画等の内容と整合性を持たせつつ、教育委員会と協議調整を行いながら、私が、高砂市の教育に必要と考える事項を盛り込み、令和6年度中に教育大綱を改定してまいりたいと考えております。

未来への希望、地域の宝である子どもたちが、健やかに成長するとともに、自身が望む未来を自ら創り上げていく力、また、困難に遭遇してもそれを乗り越える力を身に着けていくため、様々な視点からの環境を整備してまいります。

【2 住んでみたいまちづくり】

次に、二つ目として「住んでみたいまちづくり」を進めます。

社人研による将来人口推計において、2050年の本市の人口は、2020年と比較し、70.6%程度になると予測されております。

本市における転出超過のうち、特に20歳代における転出超過は顕著であり、進学、就職等のターニングポイントにおいても、高砂市に愛着を持ち、住み続けてもらえるよう、また、市外の方からは選んでいただけるよう、魅力的な住んでみたいまちづくりを進めていきます。

私は、都市部への交通拠点、地域の活動基盤、市の玄関口である鉄道駅を中心とした、交通の円滑化や駅前空間の賑わい創出が重要であると考え、これまで、駅周辺整備プログラムの作成や連続立体交差推進事業、JR曽根駅周辺整備事業を推進してまいりました。

後ほど、本定例会においてご審議いただきますが、JR曽根駅周辺整備に関する事業化の合意として、JR西日本と自由通路整備及び駅舎橋上化工事に関する基本協定の締結を予定するなど、特にJR曽根駅については、2期目の期間中に大きく事業が動いてまいります。

令和6年3月に策定した都市再生整備計画に基づき、令和10年度早期の自由通路及び新駅舎の供用開始を目指すとともに、整備後のまちづくりについても検討してまいります。

また、本市北の玄関口であるJR宝殿駅については、一般県道伊保宝殿停車場線の整備を進めていくことが兵庫県より示されました。本市も兵庫県及び加古川市と協力し、早期の実現に積極的に取り組んでまいります。

そして、山陽電鉄高砂駅や荒井駅等の市内の駅周辺整備を着実に進め、魅力的な駅前空間によるまちの賑わいづくりを進めてまいります。

次に、環境施策においては、未来へのより良い環境整備、ものづくり産業拠点としての維持・発展のためとして、これまでも、市民、事業者、行政が連携しゼロカーボンに取り組んでまいりました。今後、電力消費量が多い家電における、省エネ製品への買い替えに対する補助事業を実施し、家庭部門の温室効果ガス排出量削減を推進してまいります。

スポーツ施策においては、人口減少、少子・高齢化の進行、ライフスタイルの変化や社会環境が多様化するなか、スポーツニーズは大きく変化しており、また、本市の総合運動公園スポーツ施設においても、老朽化対策や長寿命化が課題となっております。誰もが気軽に親しむことができる場の提供、多様化への対応、安全・安心な施設の提供を基本的な考え方として、スポーツ施設の整備を進めてまいります。

今後、野球場及び陸上競技場等の概算工事費等の積算を行い、将来に向けた更新等の検討を行うとともに、令和8年度の野球場スコアボードの電光掲示化を目指し、実施設計に取り組んでまいります。

カーボンニュートラルポートの形成による次世代エネルギーを活用した播磨臨海地域の脱炭素化、播磨臨海地域道路の整備促進による交通容量の拡大や物流の促進など、臨海部を中心とした本市を取り巻く未来に、私は可能性を感じております。

これらの事業や駅周辺整備は、大型事業であり、長い時間を要するものがほとんどです。

これから地方自治体を取り巻く環境は、ますます厳しさを増していくことが予想されますが、10年後、20年後の本市のあるべき姿を見据え、魅力的な住んでみたいまちづくりへの施策を進めてまいります。

【3 災害に負けない、健康で元気に暮らせるまちづくり】

次に、三つ目として「災害に負けない、健康で元気に暮らせるまちづくり」を進めます。

激甚化・頻発化する災害や様々な脅威から、市民の生命や健康、財産を守っていくことは市の責務であり、これまでも、見守りカメラの設置や治水対策などの安全・安心なまちづくりを、本市における基幹として推進してまいりました。

今後は特に、令和6年1月に策定しました高砂市民病院将来構想を進め、地域医療の中核としての持続可能な医療の提供を推進してまいります。

国難とも言える新型コロナウイルス感染症への対応においては、陽性患者の入院対応をはじめ、全てのコロナ対応医療を実施したように、改めて公立病院としての存在意義を示しました。

しかし、再び、新型コロナウイルス感染症のような新興感染症が蔓延する可能性はゼロではなく、また、将来、発生が予想されている南海トラフ地震や大規模火災などの災害発生時において、その対応を実践していくことは公立病院としての使命であります。

今後、これらの対応等を行っていく医師数が減少することが想定されており、医師確保については最重要の課題として捉えております。私自らが、あらゆる手段を講じて、医師確保に向けて努力していくとともに、地域における基幹的な公的医療機関としての使命を、引き続き果たしてまいります。

今後、原則として令和8年度中には、決算見込み収支や医師確保対策の状況などを考慮した将来予測を行ってまいります。基準外繰出金を4億円程度に維持できることが見込める場合は、公設公営の高砂市民病院として運営を続けてまいりますが、維持ができないと想定される場合は、経営形態を見直し、持続可能な経営基盤の確立を目指してまいります。また、明らかに経営状況の好転が見込めない場合は、令和8年度を待たずに判断を前倒しする可能性もございます。

いずれにしましても、本市において公立病院は必要であると考えております。

市民のいのちと健康を守るため、また、「面倒見のいい病院」として、引き続き、市民の皆様に寄りそった医療を提供する総合病院を目指してまいります。

災害大国である我が国において、万が一の際の被害を最小限に抑えていくためには、ハードを整備するだけでなく、地域における防災力の向上が非常に重要となってまいります。

令和6年度から各地区に開設しております地域交流センターは、平常時におけるコミュニティ活動拠点の側面だけでなく、非常時には防災における地域コミュニティ拠点となります。新型コロナウイルス感染症の影響により、永らく人との交流が制限されてまいりましたが、状況が落ち着いてきた今、人と人との繋がりを深めることが、非常時においても、互いに助け合い支えていくことに繋がっていくと考えます。

今後、様々な脅威が予測されますが、ハードの整備や、施設を活用した地域力向上により、災害に負けない、健康で元気に暮らせるまちづくりを推進してまいります。

これらの3つの基本的な取組方針以外にも、デジタル化等をはじめとする急速な社会・経済環境の変化に対応していくためには、質の高い行政サービスの提供、効率的で効果的な行政運営を推進していくことが重要です。

まずは、質の高い行政サービスの提供についてです。

市政運営を行うにあたり、市民の皆様に信頼され、より身近で、より早く、より便利な行政でありたいと考えております。

消防の予防関係に係るオンライン申請に決済機能を追加し、申請から決済までをオンラインで完結する行政手続きを開始します。他の手続きにつきましても、決済機能の追加を順次進めていき、より便利な行政サービスの提供をいたします。

また、市民の方がお亡くなりになられた時、ご遺族の手続きをサポートする「おくやみコーナー」を設置し、申請書作成の補助、受付等を行うワンストップサービスを提供することで、負担軽減を図ってまいります。

次に、効率的で効果的な行政運営についてです。

全国的な人口減少に伴い、市職員数も減っていくなか、効率的かつ効果的な事務の実施、また、職員のスキルアップは、持続可能な行政運営を目指すために欠かせない要素です。

永らく紙をメインにした事務を行ってまいりましたが、文書管理及び決裁を電子データで行うシステムを導入することで、文書廃棄や移替え等に係る事務の効率化や、用紙代、コピー代等に係る経費の削減、文書収納保管庫の減少による執務スペースの確保を図ってまいります。

また、職務の遂行に有用な資格又は免許の取得に際して要した経費を助成し、その取組を支援することにより、職員の自己啓発を奨励し、その資質向上を図り、市民サービスの向上に寄与するよう取り組んでまいります。

4 むすび

これまでも申し上げてまいりましたが、私の市政運営の原点は「対話」であると考えており、過去に実施してまいりました、タウンミーティングや意見交換会、出前講座などに加え、高砂市をより良いまちにしていくためのご意見、ご提案を、私に直接お寄せいただく制度である「市長への手紙」を、令和6年6月から新たに開始いたします。

2期目の市政運営におきましても、市民の皆様のご意見にしっかりと耳を傾け、皆様に市政を身近に感じてもらうこと、そして、皆様と共に高砂の未来を創っていくことを目指し、自ら先頭に立って、今後も挑戦を続けてまいります。

市議会議員の皆様並びに市民の皆様におかれましても、お知恵をお貸しいただき、本市発展のため共に考え、ご協力を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

令和6年度 予算のポイント

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