市長平和メッセージ
高砂市長 平和メッセージ
〜終戦80年 平和への誓いを新たに〜

本年、令和7年は、第2次世界大戦の終戦から80年という、大きな節目の年にあたります。
先の大戦では、戦禍により、かけがえのない多くの命が失われ、日常の営みが断たれました。戦争の悲惨さと深い喪失の記憶は、私たちが決して忘れてはならない教訓であり、現在の平和がいかに尊く、そして脆いものであるかを静かに物語っています。こうした歴史の重みを受け止め、本市におきましては、昭和57年6月14日に、核兵器廃絶平和都市であることを宣言いたしました。これは、核兵器の完全な廃絶と恒久平和の実現を人類共通の願いととらえ、非核・非戦の立場から平和を守り続けることを市の責務とするとの決意のもとに行ったものであります。
また、本市は、古くから播磨灘に面した港町として、人と人、文化と文化が交わる場であり、互いに敬い合い、結び合うことで地域社会を築いてきました。この風土は、争いのない平和な社会の姿を映し出すものであり、世代を超えて受け継がれてきた、私たちのまちの誇りです。
しかし、今なお世界各地では、武力による対立や分断が続いており、私たちは改めて、「平和とは、不断の努力によって守り育てるものである」との自覚を持たねばなりません。とりわけ、戦争の記憶が薄れつつある現代においては、過去の教訓に学び、戦争を経験された方々の声に耳を傾け、その思いを次の世代へと確かに受け継いでいくことは、私たちが未来に築く平和の礎となるものです。
この節目の年にあたり、私たちは、改めて不戦と核兵器廃絶への誓いを新たにし、恒久平和の実現に向けて思いを一つにいたします。
本市はこれからも、こどもたちが安心して未来を描くことができ、一人一人が互いの違いを尊重し合いながら共に生きる社会を目指し、平和の理念に根ざしたまちづくりに力を尽くしてまいります。
過去から未来へ。私たちの責任と願いを、今このときに、確かに形として紡いでまいりましょう。
令和7年7月25日 高砂市長 都倉 達殊
更新日:2025年07月25日